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首の深層筋浅層筋とメガネ

遠近両用メガネを初めて作りました。このメガネ、凄く面白いです!

 

遠近両用メガネは一つのレンズの中に、手元を見る用の度数が下の方に、上に上がって正面を見る辺りに遠くを見る用の度数が配置されていて、構造上レンズの両サイドは歪みがあり、使えないエリアです。店員さんから「物を見る時は、横目を使わないで下さい。レンズの歪みがある部分で見る事になるので見えません。横目ではなく、正面から見る為に、首ごと或いは体ごと物の方向を向いて、正面の度が入った部分を使って見て下さい。」と説明されました。

 

真新しいメガネをかけて早速センター街に出てみました。いつもの様に歩きながら両側の店を見ようとすると、クラっとする程ぼやけます。言われた通り顔を首から動かして店を正面で捉えて見るとハッキリ見えます。

小さい段差のある所やエスカレーターに乗る時、いつもの様にしていると足元がぼやけて危ない!目だけで下を見たせいでレンズの下に位置する手元用の度数(老眼の度数)で見ているのでピントが合わない。しっかり頭を下に向けてレンズの少し上の部分を使って見ないといけません。

 

普通に歩いている時、思っている以上に目だけで物を追っていて、首や頭はあまり動かしていないのかぁと、初めて気付きました。

 

目だけを小刻みに動かして首は動かさない、という動作の代表的なものは読書、パソコン、スマホの操作時。それは分かっていたけど、センター街の割と広い場所を歩いている時でも首は案外動かしてない。。。これは首や目への負担が大きくて不調を訴える人が多いのは当然だなぁと思いました。

 

頭首肩周辺には3層の筋肉があって、目を小刻みに動かす時に働くのが一番深層の後頭下筋群という小さな筋肉郡。首を動かす時に働くのが浅層の比較的大きな筋肉郡。目を動かし続けて首を動かさない動作は深層、浅層の筋肉がそれぞれ良い状態を保つのと反対の動作です。読書、パソコン、スマホに加え、広めの道を歩いている時でさえも、目首肩に負担の多い動作をしているんです。遠近両用メガネをかけてそれを体で実感しました。

 

ただ、歩く時に目を細かく動かして前方の沢山の情報を確認しながら進むのは必要な事で、遠近両用メガネの物の見方、首を動かして正面で物を捉えてみると、前方への注意が少なくなって危険です。その証拠に私はセンター街を10分程歩く間に2人と肩やカバンがぶつかってしまいました。普通に歩けばない事です。このメガネをかけて歩くのには慣れや自分なりにコツをつかまないといけないな、と思っています。

 

 首の深層筋を酷使して、浅層筋をあまり動かさない事があまりにも多い現代の私達。意識して目を休めて首の深層筋に休息を与え、首をゆっくりと動かしていつもあまり使っていない首の浅層筋を動かして血流を促す、と違う動作をこまめに取り入れて、深層と浅層の筋肉のバランスを保つ必要がある、と身をもって感じた遠近両用メガネデビューでした。